bP4 大勢の障がい児
2008-06-20 17:18:58
この年の秋、妹の運動会の日、忠はいつも家の窓から見ていた教室とトイレを左右に見ながら運動場につづく通路を母、今子におぶられ歩いていた。運動会は始まっていた。生徒たちと、わが子を応援する親たちの声が入り混じっり小学校の運動場は歓声の海となっていた。見たことのない生徒の多さと、広い運動場に忠は驚いた。運動場を囲むけように木造建ての校舎が建っていた。万国の旗が運動場いっぱいにたなびく下で生徒たちが走ったり、組んだりしていた。母の今子は、背の忠が重いのであろう、何度も忠の重みを肩から和らげようとしていた。そんな今子を気づかったのだろう、「かあやん、しっこ」と言って忠は家に帰った。
そして同じ秋の日、市で行なっていた身体障がい児を対象とした検診に、忠にも声がかかった。検診会場は区の公民館。忠が住むアパートの目と鼻の先にあった。
会場に入った忠は、驚いた。十人を超える自分と同じ者がいたのである。多くの障がい児を見たことが何故かショックだった。
十畳、いやもっと広い部屋の真ん中に病院にあるような診察台が置かれ、それを囲むように親に連れられた、障がい児が診察の番を待っていた。白衣を着た医師が診察台にいる障がい児の手や足・の動きを何か話しながら診ていた。診察を待つ忠はふしぎに思った。何が嬉しいのか大声で意味の変わらない言葉を言い、笑いながら部屋中を走り回っている子がいたのである。
忠は今子に、走り回る理由を聞いた。今子の返事は簡単なもので、「あの子のお母さんに悪いでしょう」と言って忠の座る位置を変えた。忠と同じ障がい児もいた。右手に杖を持ち足を引きづり歩いている児童もいた。
「おかー、家に帰ろう」
忠は何かここから出たかった。
そうしている間にも障がい児が次々と、診察台に寝かされ体の動きを診られていた。
そして忠の番になった。診察台に寝かされた忠。何をされるのか不安だった。歯が出ていた医師が膝を持ち曲げた。そして次は伸ばそうとした。
「園長、膝かなり曲ってますねー、これ以上は伸びないでしょう」
一人の医師が言った。
「そなようだねー」
園長と呼ばれた医師は、両腕の動を診た後、「もう、降りていいよ」と言って忠を台から抱き降ろした。
そして、園長が今子に、「この子、うちの施設に預けてみませんか、歩けるようになりますよ。」と言った。
そして同じ秋の日、市で行なっていた身体障がい児を対象とした検診に、忠にも声がかかった。検診会場は区の公民館。忠が住むアパートの目と鼻の先にあった。
会場に入った忠は、驚いた。十人を超える自分と同じ者がいたのである。多くの障がい児を見たことが何故かショックだった。
十畳、いやもっと広い部屋の真ん中に病院にあるような診察台が置かれ、それを囲むように親に連れられた、障がい児が診察の番を待っていた。白衣を着た医師が診察台にいる障がい児の手や足・の動きを何か話しながら診ていた。診察を待つ忠はふしぎに思った。何が嬉しいのか大声で意味の変わらない言葉を言い、笑いながら部屋中を走り回っている子がいたのである。
忠は今子に、走り回る理由を聞いた。今子の返事は簡単なもので、「あの子のお母さんに悪いでしょう」と言って忠の座る位置を変えた。忠と同じ障がい児もいた。右手に杖を持ち足を引きづり歩いている児童もいた。
「おかー、家に帰ろう」
忠は何かここから出たかった。
そうしている間にも障がい児が次々と、診察台に寝かされ体の動きを診られていた。
そして忠の番になった。診察台に寝かされた忠。何をされるのか不安だった。歯が出ていた医師が膝を持ち曲げた。そして次は伸ばそうとした。
「園長、膝かなり曲ってますねー、これ以上は伸びないでしょう」
一人の医師が言った。
「そなようだねー」
園長と呼ばれた医師は、両腕の動を診た後、「もう、降りていいよ」と言って忠を台から抱き降ろした。
そして、園長が今子に、「この子、うちの施設に預けてみませんか、歩けるようになりますよ。」と言った。



忠