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bP1 二人目の父

2008-04-30 23:36:23
 忠たちは間もひっ越しした。そこは少し山間で、田んぼが多くあった。
その田んぼの真ん中と言ってもいい所に二階建てのアパートにであった。そのアパートは横に幾つかの部屋が並ぶ横長のアパートで、忠たちは二階そのアパートのとのに住むことになった。部屋は前いた所と同じく六畳一間だったが少し新しく明るかった。窓を覗くと下に田んぼが広がっていた。
 忠もこの頃になると自力で移動するようになっていた。移動の方法は寝たままの状態で、上向きで畳を足でけって進むのである。動けることが嬉しく楽しかった。時が過ぎるに連れて自分たちの部屋から出て長い廊下を端から端まで動くことも度々あった。背中で雑巾をかけている状態でそのつど今子に怒られた。それでも部屋に誰もいなくなると、廊下に出て外に出る階段のすぐ脇にあった窓に行っては外をのぞいた。
 それを毎日繰り返していた。隣に住む人も次第に日常のごとく思うのか、忠を見ても゛またか゛と言う感じで見ていて、普通のことのように思われていた。、特に親しくなった隣のおばんががいた。時には忠を見て「おっ、やってんねー、今夜、またうちで寝ようか」と忠を部屋にいれた。三時のおやつと言って、ホットケーキを焼いてくれた。はじめと食べた味で本当うまかった。夕飯食べ寝るときは夫婦の間で寝た。
 そんなある日、体の大きい男の人が一家の部屋に現れた。名目の上で父親になる人だ。忠はいつものように寝たまま仰向けでいた。その人は忠のそばで立ち止まり数分そのままでいた。忠から見ると遥か上に顔があり、表情は見えなかった。そして、今子が「あんたたちの父ちゃんになる人だよー」と言った。理解力に乏しい忠は、次の瞬間「おとうちゃん」と言ってその人の足元に絡みついた。二人の兄弟も同じだった。
忠、もうじき十才。

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一生懸命背中で雑巾がけする少年あけ氏の姿を想像すると、なんだかほほえましいやら、かわいらしいやら、おかしいやらで笑ってしまいます。

それにしても、「隣のおばん」て・・・
そりゃー確かにオバンだったんだろうけど、せめて「おばさん」と言ってはどうか。職場で盗み読みしてるのに、吹き出しそうになっちゃったよー。
せっかく親しくなったのに「おばん」。ホットケーキをくれたいい人なのに「おばん」。

・・・ひどい(笑)。
Posted by:みちこ at 2008年05月07日(水) 16:41

 眠れなかったので、パソコンを開いて読んでいます。
 そうか、動けるって自由を獲得することだったのかと思いました。目を輝かせながら廊下をずりずりしている光景が、頭に浮かんできます。
 そして、となりのおばさん、優しい人ですね。自由の次はホットケーキまで手に入れて、忠少年やるもんだなぁと思いました。
Posted by:みず.まきこ at 2008年05月07日(水) 03:58

子供の頃って、多少時間はかかっても、なんでも出来る今とはずいぶん違っていたんだねー。苦労続きのお父ちゃんの日々に、時々現れるやさしい人々に救われる思いがします。
どうも私はこの2人目のお父さんがあまり好きになれません。日本人を嫌っていたそうなので、きっとイヤな思いをされたのだろうと思うけれど、なにか暖かみが感じられないように思うんだよね。パンが焼けたようだから、そろそろ農園に行きます。待っててね
Posted by:くみこ at 2008年05月01日(木) 14:02

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